【VILLAGE GREEN RIDE 2025】「いらんこと」するために全力を出す大人たち【オンロード& ロンググラベルコース レポート】
2025.09.23 BLOG , eirin丸太町店 , イベント , キャンプツーリング , サイクリングレポート , サイクルハテナ(eirin丸太町店別館)
スタッフ角田です。
VILLAGE GREEN RIDE & MARKET、無事閉幕。
未だに余韻(と疲れ)をしっかり引きずっています。
コース設計とアテンドに携わったオンロード&ロンググラベルコース、手前味噌ながらそのレポートを。
ほんとに、ほんとに、楽しかった!!!!!
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– 目 次 –
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「いらんこと」をするために集まった大人たち
花脊峠を越え、旧花脊峠の林道でグラベルライド。
そこから京北側に抜けた後、もう一本花脊並みにきつい上りを経て、丹波広域基幹林道へ。
舗装路と砂利、登りと下りを繰り返しつつ、西谷林道のグラベルをダウンヒル。
京北の気持ちの良い田舎道を経て、最後またキュッと上ってゴールする、そんな約70km。
距離こそそれほどではありませんが獲得標高は1500オーバー、ぎゅっと濃厚です。

ゴール後、オンロードコースに参加いただいた方から、「来年はグラベルに出てみたい、でもグラベルって何が楽しいの?」と素朴な疑問をぶつけられ、ハッとしました。
ライド後の放心でぜんぜん頭が回らなくて適当なことしか言えなかったのですが(ごめんなさい)、ずっとそのことを考えています。

それはきっと、「子供の好奇心を大人の知識と経験で満たす」、その喜びなのかなと思っています。
子供のころ、誰もがきっと「いらんこと」をしてオトナに怒られたことがあるはず。

まっすぐ道を進めばいいところ、わざわざ水たまりにバシャッと突っ込んだり、ブロック塀とか岩の上とか変なとこを歩きたがったり。
何か意味があるわけもなく、ただ好奇心のまま。
大人になるにつれ痛い目にも会ってリスクは取らなくなり、時間もないから効率のことも考えて、行きたいところにピンポイントで行ける事を最優先、いつのまにか誰かが「間違いない」と価値づけたことしかできなくなっていく気がします。

グラベルライドって基本、非効率的で非生産的で「いらんこと」なんですよ。
きついきつい山奥の坂を上って、わざわざ走りにくい未舗装路を目指す、当然パンクや落車などリスクも高くなります。

そもそもがグラベルなんて「未」舗装路、「未だ」舗装されていない道。
世間一般的には効率的で安全な「既」舗装路に対して劣る存在だとされるもの。
でもきっと、このイベントでグラベルを選んでいただいた方たちは、そんな押し付けられた価値観をひっくり返す自分の基準がある方たち。
子供のころのピュアな好奇心を忘れず、大人としての知識・経験・計画性・自己管理能力を武器に冒険することができるのです。

走りやすい道ではないからこそ、自分の力で踏破できたときの清々しさ。
服を汚してもだれに怒られることもなく自分で洗濯できるからこそ思う存分に突っ込める泥濘。
事前に考えた機材の構成と自分の技量を見極めながら選ぶライン。

もちろんこの日に備えて脚を作っていくことも。
誰が最初に言い出したか、事前に #VG練 というハッシュタグが自然に生まれたこと、なんと美しい光景でしょう。
焦って自分も直前VG練、がんばりました。

これだけの人がただ山奥を走るために備え、努め、集まっていただいたこと。
「いらんこと」するために大人として全力を出せる、ただそのことがすばらしい!
丹波広域基幹林道について

今回のコースの核ともいえる丹波広域基幹林道。総延長65.4km、京丹波町から左京区花脊までを横断。
「丹波の夢を拓く道」として、林業活性化のため多くの予算を投じて整備された道です。
崩落や土砂崩れの危険性があるため、基本的には一般車両の立ち入りは禁止されており、京都府民でもそんな道が存在することすら知らない方が多いのではないでしょうか。

基幹林道の一部分を走るこのルート、実はお蔵入りの危機でした。
ネット上で過去サイクリングイベントで使用が許諾されていた情報があったので安心しつつも念の為行政の担当部署に連絡してみると、まさかのNG…。

でもぼくたちはこの道のすばらしさを知っていたし、どうしてもみなさんにも見てもらいたかった。
ほとんどの人にとっては関係のない道、でもぼくたちにとっては世界に誇るべき京都の財産のひとつ。

当店スーパースタッフ那須さんが粘りに粘って交渉を重ね、なんとか今回の使用許可がいただけました。(那須さん、ほんとにグッジョブです!)
このイベントを通じて、誰かが作ってくれたこの林道のすばらしさを知ってもらえたら嬉しいし、逆に林道に携わる人にも、全然違う角度からの価値や評価があることを知って頂きたいなと思っています。
ご褒美グラベル

そしてもうひとつのポイント、試走で那須さんとたまたま見つけた最後のグラベル区間、基幹林道から下る枝道・西谷林道。
これがもうほんとに極上のグラベルで。
ここまで上りをがんばったからには最高のご褒美が待っているのです。

斜度はそれほどきつくなく、程よく締まった路面。くねくねとカーブが連続し、スピード感もスリルもちょうどよい時間が延々と味わえる、大当たり系グラベルです。

前週に北海道で行われたニセコグラベルに引き続いて参加いただいたグラベルホリックも数名いらっしゃいましたが、かの地の壮大なグラベルに比肩するというお声まで。
あくまで歴史と文化の都市・京都、山奥とはいえ街からそれほど離れていないこんなところで、これだけ遊べること。
遠く離れた完全なる非日常ではなく、あくまでぼくたちにとっては日常のすぐ裏側にその喜びがあるというのがポイントなんです。
まとめ

自慢のフィールドをこれでもかというくらい味わっていただいたVILLAGE GREEN RIDE 2025 オンロード&ロンググラベルコース。
まずは大きなトラブルなく完走したみなさまにリスペクトと大きな感謝を。健脚ぞろいすぎて予定より1時間以上巻きました(笑)。


ほら、京都って最高でしょ。
今はいないあの人もきっとそう言ってニヤニヤしてるはず。

今回興味はあったけどエントリーは見送った/できなかったという方、ぜひ来年はご一緒しましょう。

それぞれの街で、日常の裏側を掘り起こしながら、VG練を重ね、また来年気持ちよく走れたらうれしいし、その過程でみつけたローカルの素晴らしい道もぜひシェアしていただけたら。

とにもかくにも、参加者のみなさま、関わって頂いたすべての方、本当にありがとうございました。
どろっどろのバイク、早く洗わなきゃという気持ちと、まだしばらくこのままでいたい気持ちで揺れています。
カドタ
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