【STAFF BIKE】裏山と裏山をつなぐ地味冒険のためのドロップバーMTB【SALSA CYCLES】FARGO APEX 1
2025.05.06 BLOG , eirin丸太町店 , MTB , グラベルロード , サイクルハテナ(eirin丸太町店別館) , ツーリングバイクスタッフ角田(@hatenakadota)です。
私事ですが、最近久しぶりに自転車を買いました。
私がニューバイクに求めていたのは、裏山と裏山をつなぐ地味冒険ライドを最大限効率化する走破性と快速性能の両立。
MTBを持ち出すにはしんどい距離も気持ちよく走れ、グラベルロードでは歯が立たない路面も乗車可能…そんなバイクであればグッとルートの選択肢が広がるはず。
というわけでドロップバーMTB、SALSA CYCLES FARGO APEX 1を手に入れちゃいました。
・ドロップバーでありながら前後BOOST規格にMAX 29×3.0″の超ワイドタイヤクリアランス、中身は完全にMTBスペック
・タフなクロモリフレームにMTB仕様と重量級スペックでありながら、カーボンフォーク採用によりカタログスペック11kg台と思いのほか軽量
・各種ダボ穴や可変リアセンター機構など拡張性も高く、シングル化も積載もOK
・SALSAならではの乗り味の良さ。オンロードでもグラベルバイクなみに良く走り、いざトレイルに飛び込めばMTBそのもののスタビリティを発揮
今になってみるとこれ以外ないと思えるくらい、正直、めちゃくちゃ気に入ってます。
【STAFF BIKE】裏山と裏山をつなぐ地味冒険のためのドロップバーMTB【SALSA CYCLES】FARGO APEX 1
-目次-
・Why FARGO?
・フィールドインプレッション
・各部詳細 ピックアップ
・まとめ
Why FARGO?
どこか遠くに出かけて絶景を見る、もちろんそういうのもやりたいけど、結局自分が一番落ち着くのは、日常の裏側、身近な世界のB面を探すような地味冒険。
サイクリストの押し寄せる有名コースも、ハイカーの多いメインルートも避け、地図とにらめっこしながら探すひっそりと走れる道。
これだと決めた破線ルートに博打を打つように挑み、大体結局ひたすら担ぎ歩くはめになる…何がしたいかはよくわかりません。
そんななかでも、ときたまアドレナリンが噴き出すような気持ちのよい道に出会えた瞬間や、未知の道と既知の道がつながると同時に脳の神経回路もバツっと新しく開通するようなあの快感が、私の地味な冒険を支えてくれています。
これまではCXバイクでオンロードでもグラベルでも無理やりこなしてきました。
だいたいなんでもできちゃうので不満はない、ないのですが、タイヤクリアランスは700x38Cが限度、走破性には限界があります。
ライドの途中、MTBで来ていればあの道とこの道をつなげて走ることができるのになあと思う瞬間が度々あることも本音です。
だけどそうなるとやっぱり一定以上の距離の移動や登りが全然楽しくないので、乗りだすのにどうしても気合が必要。
ここ最近はガレージの片隅で埃をかぶってしまっています…
そんな中、お店に入荷してきたSALSA FARGOのアウトレット車。
グラベルバイクという言葉が成立する前からラインナップされる、ブランドを代表する名車であり、以前SALSAの29erを所有し、その乗り味の良さに未練のあった身としてもなんとなくずっと気にはなっていたバイク。
とはいえ自分が乗るにはちょっとごつすぎるかな、なんて思っていたんですが、いざ実際車体を持ってみてびっくり、意外なほど軽い。
カタログスペック11kg台!!スチールグラベルバイクとしては平均的な数値、そしてこのバイクはただのグラベルバイクではなく実質ほぼMTBと考えると驚異的数値です。
…自分が求めていたバイクはコレかもしれない!
このFARGO、そもそもは文字通り乗り手を連れて「遠くへ行く」ためのバイクです。
アメリカの広大な国土とはワケが違うここ日本では、バイクパッキングで延々とアドベンチャーツーリングをするような使い方は難しいかもしれません。
だけど「ここではない、どこか遠くの世界」は案外すぐそこの裏山にも潜んでいたりするわけで。
そんな風に捉えるとこのバイクの解像度がグッと高まって見えてきます。
当店オリジナル・MAJORTOMのように、急峻な日本の地形に対応すべく、反応性を高めることでオンロードの登りに対応し、山間部の林道へのアクセスを容易にする、そんなコンセプトも非常に心惹かれるところではあります。
しかし、FARGOであれば、そもそも林道だけを目指すのではなく、一定以上の快速性能を維持しつつも、シングルトラックのトレイルをも視野に入れることができます。
これならば裏山と裏山をつなぐライドがもっともっと楽しめるようになるのでは?と考えたのです。
そんなわけでオーダーしてしまったFARGO APEX 1。
カタログ画像ではもう少し黄色寄りかと思っていましたが、実物は完全にド派手オレンジ色。
昔のSALSAを知る身としてはダウンチューブのシンプルな新ロゴに若干さみしい気持ちもあります。
なんだかんだ自分の好みそのもののカラー・グラフィックというわけではないんですが、その自分との距離・ギャップがむしろ心地よく感じています。
ひねくれすぎてて何を言っているかわからないと思いますが、要は見た目もめちゃくちゃ気に入っているということです。
フィールドインプレッション
肝心の乗り味について。
まずオンロード、予想外に良く走ります。
実際、毎日登坂含む片道6,7kmほどの通勤をしているのですが、CXと比べてもほぼタイムが変わっていません。
MTB水準のごついフレームの剛性感が効いているのか、CXのような軽やかさはありませんが、登りでもグイングインと進んでいく感じが気持ちいい。
これならロングライドの途中でうんざりして帰りたくなることもないでしょう。
続いてグラベル編。
先日のハテナサイクリングにて林道を走ってみた結果、予想通りの圧倒的走破性を発揮してくれました。
ただ、この林道はこれまで700x36Cのほぼスリックタイヤでもそれなりに楽しめていたフィールド。
物足りなさというか、このバイクのポテンシャルは引き出せていないようにも感じてしまいました。
というわけでトレイル編。
午前休の昨日、久しぶりの裏山探索ライドでシングルトラックでの走行性能をテストしてきました。
トレイルを下ってみるとよくよくわかりました。このバイクはMTBです。
圧倒的なスタビリティ、木の根をもろともしない走破性、CXのヒラヒラしたハンドリングとは異なる体重移動で曲がっていく感じ…
サスなしのフルリジッドなのでスキルのない私では限界値はありますが、しっかり「トレイルライド」をこなすポテンシャルを備えています。
求めていたバイクはまさにこれ。
究極のオールラウンダー、裏山と裏山をつなぐ地味冒険ライドの最適解。
下り終えたあとのフィーリングに興奮して、もう一本気になっていたルートに突入してしまったほどです。
上の写真を撮った直後、地獄のような急登をひたすら担ぎ歩く羽目になるともしらず。
出勤時間に間に合うか、この道であっているのか、ひたすら担ぎ歩きだったらどうしよう、そもそも出勤前によくわからない山に突入する馬鹿がいるのか…
自問自答を繰り返すこのヒリヒリ感も地味冒険の醍醐味。
こんな気持ちを久しぶりに思い出させてくれたFARGO、もう既にぞっこんです。
各部詳細 ピックアップ
100mmストロークのサスペンションフォークに置き換え可能な長くゴツいカーボンフォークを備えたFARGO。
リアと共にBOOST規格、大きくスローピングしたクロモリフレームと合わせ、ドロップハンドルという点以外MTBそのもの。
ハンドル位置も高めに設計され、基本は下ハンを握る想定。
ショートステムを採用するドロップバーバイクとしてはリーチが短めになっているのはそのためです。
個人的にはブラケットポジションも多用したいのと、ハンドル位置が近すぎるのは好みでは無い為、身長173cmでメーカー適応サイズからすればやや大き目のMサイズを選択。
全く違和感なく乗れています。
集合体恐怖症なら鳥肌が立ちそうな無数のダボ穴もポイント。
フレームの作り込みも魅力。ヘッドチューブ付近のアウトバテッドされたダウンチューブが超かっこいい。
スーパーワイドタイヤクリアランスを備え、MAXでなんと29×3.0″。
ドロップハンドルにビッグタイヤという組み合わせにはロマンを感じます。
リアエンドはオルタネーターと呼ばれる、リアセンター長可変機構を備えたもの。
乗り味の調整はもちろん、シングルスピード化、はてはベルトドライブ化にまで対応します。
コンポはSRAM APEX 1 1×11 speed、機械式ディスク。
TRP SPYREブレーキ、決して悪くはないのですが、トレイルでは流石にストッピングパワー不足を感じるのでEQUALカスタムを検討中です。
フロントチェーンリングは32T。
さすがに舗装路では回しきることもあるので36Tくらいに変えたいなと思っていたのですが、今回トレイルで使ってみるとこのギア比設定も非常にリアリティのあるものだと気づきました。
自分の使い方だと間をとって34Tくらいがいいのかもしれません。
ハンドルは超ワイドなCowchipper Bar。下ハンを握ればトレイルでもしっかり押さえこみが効きます。
TERAVAIL SPARWOOD、このタイヤとてもいいですね。
スペックだけみるとそれなりに重量もありそうだし全然気にかけていなかったのですが、使ってみるとロードノイズも少なく非常にスムーズに転がります。
TL精度にも定評があり、めちゃくちゃおすすめできるタイヤです。一般的なグラベルサイズであればほぼ同じトレッドパターンのCANNONBALLをどうぞ。
内装式ドロッパーポストに対応していないのがやや痛い。トレイルの下りでは流石にサドルを下げました。
ただ軽量化も意識していきたいのでクイック式シートクランプで対応するのもありかなとは思っています。
まとめ
完成車は若干割高感のあるFARGO。
フレームセットはそこまでではないのですが、残念ながら現在メーカー欠品中。
ただ既に本国ではフォークがCUTTHROATと同じものに変更された新型がリリースされているので入荷が待たれるところです。
そして私もめちゃくちゃ迷ったのがチタンフレームの存在。こちらはメーカー在庫あり。
SALSAのチタンは品質管理レベルがすごいらしく、一生ものとして愛せる一台が組めるはず。
もちろん当店在庫のアウトレット車も見逃せません。
なんだかんだ言ってもサイズさえあえば私もこの旧グラフィックver.が欲しかった…手に入るうちにぜひ。
もっと軽いのがいい、クロモリに特にこだわりがない、という方は、FARGOのカーボンバージョンともいうべきCUTTHROATもぜひご検討を。
このジャンルをカーボンで作ってしまうのはホントSALSAくらいのもの。
当店在庫車は値上がり前の旧価格、これはホントおすすめです。
マイFARGO、今のところコラムも切らず完成車そのままの状態で乗っていますが、今後ちょこちょこ自分色にカスタムしていく予定。
またその過程もご報告できれば。
気になる方は私の自転車試乗していただくこともできますので、ぜひお気軽に。
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